(社)全日本釣り団体協議会公認釣りインストラクター 内水面第5754号 バス釣りバカ一代のバサーがブログで復活!管釣りトーナメントを中心にルアーフィッシングの普及の為に日夜活動中!!


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石徹白(いとしろ)フィッシャーズホリデー渓流エコロジスト会議編

私は、この「渓流エコロジスト会議」で愛知工業大学工学部准教授 内田臣一先生の特別講演の途中から参加しました。お話の内容としては去年におきた石徹白での重油流出事故(おかげで去年のホリデーは中止でした)後の影響を、川の生物(カゲロウの幼虫や成虫を)を採取してデーターを取ることによって調べた結果を発表されてました。カワゲラにも標高や地域によってあらゆる種類のカワゲラが存在するので、それをまとめるのは大変だったと思うのですが、生徒さんと一緒に研究されて出された資料で、川の環境が回復していっている様子がわかり易かったです。それと、最後に重油の流出にみんなの関心がいっていたところで意外な場所で汚水の影響が出ている地元の観光箇所があって、それについても発表されてましたが、その施設については、行政の出した基準範囲でやっているんですけども、あまりにも水の色が酷かったりしたので、聞いていた人は絶句・・・。しかしながら観光で生計を立てている方がほとんどの石徹白地元の方は・・・。何とも苦しい限りですが、うまくいくように祈ってます。私はそういう施設は車中泊する時は必ず利用する好きな物なので心苦しいです。夜の食事会で先生は「なんでその施設からコンクリだけで直に川へ流すかなぁ?私だったら石や砂地などに通してろ過させてから流すようにアドバイスするけどなぁ・・・・・。」とおっしゃってました。

次の特別講義は、高原川漁協参事の徳田幸憲さんによる
「渓流魚の人口産卵河川のつくり方」という講義でこちらは凄いなぁと関心する事業例でした。神通川水系高原川上流蒲田川に神坂えん堤という土石流を防ぐえん堤ができました。それによってイワナやヤマメの産卵場所が減りました。環境整備として魚道の設置も義務付けられてますが、立地条件などによって魚道の設置は難しくなってました。そこで、産卵場所を確保する為に国土交通省 神通川水系砂防事務所と掛け合って「人口産卵河川をつくる」という試みをはじめられました。

蒲田川本流の横に枯れた小川があって、そこに水を流してイワナやヤマメの産卵しやすい産卵床を作り、そこでイワナが産卵をしてくれて、年々稚魚が順調に育ち、人工河川に遡上してくる数も増え、本流に産卵するイワナも増えたという発表をしてくださいました。

簡単に書くとこうなっちゃって、ただ水を流す小川があればいいとか、産卵床を作ってあげればそれでいい訳ではないし、この事業をするにあたって、ダム問題等で天野礼子さんのシンポに出たり、県の水辺会議に参加させてもらった私の経験からすると「よくそんな事業を無事に成功に持っていけれて、行政も動かせれてなしとげられたものだなぁ」とめちゃくちゃ感心するほど良くできてうまくいって、知恵が働かされていて、よく見かける「鮭の親を採って卵を無理やりとって養殖させるような残酷さ」は全く無い、あくまでも自然環境に配慮したいい事業だと思いました。

私の記事では伝わりにくいかもしれないので、いただいたパンフレットと同じものがHPでご覧いただけますので、興味のある方は是非ご覧ください。

URL http://www.hrr.mlit.go.jp/jintsu/
トップページ 左中段 「総合学習素材」→「神通砂防のパンフレット」→「渓流魚の人工産卵河川のつくり方~神坂渓流再生試験工の取り組みから~」

夕食会では、えさ釣り師である徳田さんと、内田先生がかげろうについて物凄く長い間お話されてたのが印象に残ってましたし、内田先生は宴会中も度々席を外してイベント用に準備されたライトに集まる虫をせっせと回収して標本作りをされてました(笑)

石徹白(いとしろ)フィッシャーズホリデー渓流エコロジスト会議編_a0083638_22372486.jpg

by fbsgifu | 2008-06-08 22:34